自己紹介の前に紐帯を結びに行こうと決心した話。
自己紹介前のぼやき
創作活動を始めて今年で5年目。クソしか作ってこなかったが別にそれでもかまわなかった。所詮は趣味だったわけだし、これでお金稼ぎをしようとも考えてはいない。今のところは。
しかし、やりたいことが増えてきて、どうにも自分一人の力では太刀打ちできなくなってきた。
単なる能力不足。
これは、私の中にあるしょうもなく何の役にも立たないプライドの所為といってもいい。
私が初めて創作活動として着手したのは二次元のイラストだった。
ええ。下手なものしか書けませんよ。だって初めてだもの。
生えるはずのないところから生えた腕、宇宙人のような手、明らかに長い胴。
お世辞の入る余地のないほど下手だった。
しかしそれでも構わなかった。絵がうまくなりたいと書いていくうちに、明らかに自分の腕が上がっていくのが楽しかったからだ。挑戦者であるうちは、目標までの道のりがおのずと見えてきて、行動すればするだけ進歩が距離として実感できる。
並行して、簡単な小説も書くようになっていった。私は自他共に認める「考えこんだらめんどくさい人間」なので、人と人とのいざこざとか、生に対する疑問だとかにとても敏感だった。哲学というには陳腐な思考だったとは思うが、知恵を愛そうとはしていたと思う。
そういう面倒くさいことを考えるときの鬱憤晴らしとして、物語に考えを載せて書き起こしていった。
ええ。稚拙な文しか書けませんよ。だって初めてだもの。
主張が二転三転するような文章しか書けなかった。
しかしそれでも構わなかった。結局は憂さ晴らしさえできればよいのだから。泣いてすっきりするように、自分の中に溜まったつらい考えを吐き出せるだけで気持ちが楽になった。
イラスト製作を始めて1年たった頃、さらに並行してプログラミングに興味をもった。(BASIC→VB→C)
特にゲームを作ろうというのではない。素数をただ表示させたりとか、入力した数を素因数分解させてみたりとかしてた。
もちろん、きれいなコードであったはずがない。専門の人からしてみれば、なんでこここう書かないの?という指摘がたくさん来るようなコードだった。
しかし、それでも構わなかった。パソコンに自分の命令が通じ、特定の反応が返ってくることで創造神になったかのような悦楽を得た。それだけで十分だった。
ここで今問題になっているのが私のプライド(頑固さといってもいい)だ。
私はこの5年間、この3つの趣味をやりたいときにやりたいようにローテーションして行っていた。
三つとも全て独学で。
半人前のくせに、比較すると”下手”をつきつれられるから、読むと他者の意見が混じるから、これでも同じ結果は得られるから、と他人の作品を参考にすることはあっても、他人の作品から学ぼうとしなかった。
それがいけなかった。
イラストはある程度の熟練度で行き詰まり、小説は完結することができないまま単なる文字の羅列となり、やりたいことのプログラムは今の知識では書けないと知った。
全て他人の創作物から学ばず、一人自慰行為を続けていた私の所為だ。
さすがにこのままではダメだと思った。一人活動では限界がある。作品は一人で作るしかないけど、相談し合える、刺激し合える仲間が欲しい。
年々増加してくる承認欲求もその考えを後押しした。
そこである記事に出会った。
単純に羨ましかった。
彼は最終的には目的を達成出来なかったのかもしれないが、きちんと人を巻き込んで、目標を共有し合える人脈を作りに行っている。
ネットワーク論では、人と人とのつながりを紐帯として捉え、その人物の置かれているネットワークの状況が、その人物の行動決定に影響を与えると考えるらしい。
その時、紐帯をたくさん持っている人間は、ネットワーク論的には価値の高いネットワークを築けている人になるのだとか。
ブログの彼は、間違いなく価値の高いネットワークを保持し、さらに精力的に紐帯を結びに行っている。
一方私の方は、全くである。
というわけで発信の拠点としてブログを始めました。
よろしくお願いします。